ソルベイ、自動車用熱管理システムのさらなる軽量化に向けた新しいコルゲートチューブ製造技術を開発

  • ライトン® PPSは、自動車の熱管理システムにおける、金属およびゴムの代替ソリューションです 

ブリュッセル(ベルギー)、202141ソルベイとドイツの産業用パイプメーカーであるMaincor Rohrsysteme GmbH & Co. KGは、高い柔軟性を持ち、さまざまな肉厚や直径の押出成形コルゲートチューブを製造可能な技術を開発しました。この新たな技術により、内燃エンジン(ICE)および、バッテリー、eモーターやパワーエレクトロニクスといったe-モビリティーテクノロジーとの組み合わせによって生じる、新たな熱管理システム設計の課題解決に対応します。

自動車用熱管理システムの軽量化に向けたコルゲートチューブ製造技術を開発この新技術は、ソルベイのライトン® PPS単層押出グレードであるライトン® XE3500BLを用いて開発されたもので、この高機能性樹脂はコルゲートチューブの製造用に最適化され、全世界に供給されています。いくつかの大手自動車OEMでは、重くて厚肉なゴム製チューブや金属クランプシステムの代替に向けて、軽量で耐久性に優れた特性を持つ本材料を用い、オイル供給ラインの開発を進めています。

ソルベイスペシャリティポリマーズのマーケティングおよび輸送部門責任者であるBrian Balenoは、「エンジンの小型化について、エンジンルームにさまざまな部品を配置する必要があります。自動車エンジニアは、この限られたスペースに複雑化した熱管理システムを設置しなければなりません。ライトン® PPSで作られたコルゲートチューブを使用することで、ターボチャージャーの排気ガス再循環回路や、燃料タンク、エンジンハウジング、クランクケース、蒸気やガスを搬送する換気ラインやバキュームラインなど、ボンネット内部における熱管理システムの設計自由度が大幅に拡がります。」と話しています。

ソルベイのライトン® PPSは、最高200°C(392°F)の優れた熱安定性を示し、高温および過酷な環境下での寸法安定性に優れる上、機械的強度、延性、靭性、高い耐薬品性を兼ね備えた素材であり、本質的な難燃性を有しています。

Maincorの自動車/家電製品および特殊部品部門の販売責任者であるManuel Zink氏は、「ソルベイのライトン® PPSを使ったコルゲートチューブの製造プロセスを開発することで、当社の知見と技術的専門知識を示すことができました。私たちはソルベイと緊密に連携し、軽量化や生産効率を改善するとともに、コスト削減を実現しました。また、XYZ座標軸を使用した押出成形後の熱成形トライによって、エンジンルームの利用可能なスペースに合うようにチューブ形状を最適化することで、コンポーネントの組立て時間を短縮することができました。」とコメントしています。

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