SABICの環境性能に優れたXenoy iQ*樹脂が キヤノン電子株式会社製スキャナーのハウジングに採用 グローバルなお客様の環境戦略を支援

SABICのXenoy iQ* ENHが採用された キヤノン電子の新製品「imageFORMULA DR-M160」(写真提供 キヤノン電子株式会社)2012年4月25日 – SABICイノベーティブプラスチックスは、キヤノン電子株式会社が、同社高速ドキュメントスキャナーの新製品である「imageFORMULA DR-M160」のハウジングに、使用済みPETボトル(PCR材:ポスト・コンシューマ・リサイクル)をアップサイクルし優れた環境性能を持つSABICの熱可塑性アロイ「Xenoy iQ* ENH」を採用したことを明らかにした。

これまでキヤノン電子株式会社では、PCR材を含まないPC/ABS樹脂(ポリカーボネート/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)をスキャナーのハウジングに用いていた。このたびキヤノン電子株式会社では新たにXenoy iQ ENH樹脂を採用することで、同社が特に注力する資源の節減と化学物質の制御に重点をおいた、環境に優しい製品の開発という同社のサステナビリティ戦略を推し進めている。Xenoy iQ樹脂製品の開発は、業界をリードする広範な製品群を提供するSABICの革新性と長期的な環境への取り組みから生まれたものであり、キヤノン電子株式会社をはじめとする様々なお客様の高性能で環境に配慮したソリューションの設計や製造に貢献している。またこれは、SABICが新たな業界基準の開発を通してさらなる進歩へ継続的に取り組む姿勢を表している。

 

キヤノン電子株式会社IMS開発センター所長の指田 実 氏は、「SABICのXenoy iQ ENH樹脂を採用するに当たり、製品開発の当初から、主要な環境指令への適合を求める当社サステナビリティ戦略に完璧に合致できることが重要でした。当社がこのプロジェクトでSABICと協力した理由は、多くの実績と長期にわたる協力関係があったこと、そしてSABICが一貫して独自のユニークな材料を提供し続け、サステナビリティ、デザインの自由度、高い意匠性、性能、供給の信頼性において、世界的な競争に打ち勝ってきたからです。SABICの世界に通用する専門知識と技術は、常に当社の期待を上回るものです。」と語っている。

Xenoy iQ ENH樹脂はキヤノン電子株式会社の新しいスキャナーに対し、いくつかのエコラベルに応じた非臭素系/非塩素系の高い難燃性(FR)を提供している。また同樹脂は薄肉成形時においても、多様な着色成形能力、優れた耐薬品性、光遮断を実現する不透明性などを提供できる。今回のSABICとキヤノン電子株式会社における開発プロジェクトは、お客様のニーズに応えるソリューションを作り出す顧客主義に対するSABICの取り組みの表れと言える。

SABICイノベーティブプラスチックスジャパンの社長である丸山剛は、「当社とキヤノン電子株式会社との関係は、今回の環境に優しい新たなアプリケーション開発での協力によってさらに強固なものとなりました。Xenoy iQ ENH樹脂は、SABICの環境材料ポートフォリオの中でも、最も新しい革新的材料ソリューションであり、この樹脂製品はお客様の間で、急速に採用が拡がっています。より良い方法を探しニーズに合った材料ソリューションを提供するというSABICのアプローチは、当社がキヤノン電子株式会社の環境戦略の推進を支援することにつながっています。」と、コメントする。

 

Xenoy iQ ENH樹脂: サステナビリティへの取り組み

Xenoy iQ ENH樹脂は、廃棄された水ボトルからケミカルリサイクルによってアップサイクルされたポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を利用している。このアップサイクル手法にはいくつかの利点がある。まず、ケミカルリサイクルは均一な物性、品質および色の一貫性を確保できるが、メカニカルリサイクルの場合は色が不均一なため材料に暗色のマスキングが必要となる。こうした品質安定性により、Xenoy iQ ENH樹脂は多様な淡色での提供が可能であり、今回のキヤノン電子株式会社製imageFORMULAスキャナーのハウジングでは薄いグレー色を実現している。さらに、飲料ボトルのリサイクル材は供給ソースが安定しているが、他のリサイクル材は安定供給できないものもある。

Xenoy iQ ENH樹脂は、臭素系/塩素系の難燃剤を用いずに優れた難燃性能を有し、ULの2.5mmにおける5VB基準および1.5mmにおけるV0基準を満たし、オフィス設備や家庭用電化製品に適している。この他の用途としてはコンピューターやテレビのハウジング、産業用電子機器のハウジングなどがあげられる。

同樹脂は、光遮断性能、剛性や強度を犠牲にすることなく、薄肉のハウジングを設計することができる。薄肉成形は材料消費量の節減や軽量化、輸送時の消費燃料とCO2排出を低減するほか、さらなる環境への取り組みをサポートする。

SABICの技術者は成形分析などにおいてもキヤノン電子株式会社を支援しており、社長の丸山は、「当社はお客様の事業を理解するために十分な時間をかけ、常に材料がお客様にとって新しい機会を提供できる方法を探求しています。新しいスキャナーにおける当社とキヤノン電子株式会社の協力関係は、どのように当社がお客様と協業を行い、双方の企業にとって大きなメリットを提供できるかを示す好例です。」とコメントする。

SABICのXenoy iQ樹脂に関する詳細はwww.sabic-ip.comをご覧ください。技術関連のお問い合わせに関しては、次のサイトからご連絡ください。www.sabic-ip.com/prtechinquiry

* SABICイノベーティブプラスチックスIP BVの商標です。
SABICはSABICホールディングヨーロッパ BVの商標です。


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