日精樹脂工業、積水化成品、ハイケムの3社により、ポリ乳酸(PLA)を用いたインジェクション・ブロー・モールディングの新技術を開発

2023年11月13日 – 日精樹脂工業株式会社(本社:長野県埴科郡、代表取締役社長:依田穂積(よだ ほづみ)以下、日精樹脂)、積水化成品工業株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:柏原正人(かしわばら まさと)以下、積水化成品)及び、ハイケム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:高潮(たか うしお)以下、ハイケム)の3社は、このほど、生分解性プラスチックであるポリ乳酸(以下、PLA)のインジェクション・ブロー・モールディング(以下、IBM)成形品分野で新技術を共同開発しました。

積水化成品とハイケムは予てより戦略的基本提携契約に基づき生分解性材料の開発や拡販を相互に協力、推進して参りましたが、今般、射出成形機製造販売大手の日精樹脂との提携により、これまで、製造が困難とされていたPLAのIBM技術を開発しました。積水化成品の樹脂改質技術やリサイクル製品の開発力と、ハイケムの中国における生分解性材料の原料調達力や開拓力に、日精樹脂の射出成形機及び金型技術、インジェクション・ブロー成形技術を掛け合わせて協働することで、PLA分野での新たな需要開拓を行ってまいります。

グローバルに⽣分解性プラスチックの加⼯技術を提供
⽇精樹脂の⾦型技術含めたグローバルな提案
日精樹脂工業は、1947年の創業以来、射出成形という分野に特化し、「狭く、深く、そして広く」をモットーに射出成形機と射出成形技術の研究・開発を積み重ねてきました。また1990年代初頭からは、プラスチックの利便性と環境調和の両立を目指し、業界に先駆けて生分解性樹脂の成形技術や廃プラのリサイクル技術等を実用化してきました。直近ではPLAに注力し、その耐熱用途・薄肉透明用途での利用技術や木粉とのコンポジット材料の開発等、脱炭素・資源循環型社会の実現に向けた取組みを積極的に展開しています。

2030年までに全製品の原材料50%をエコ素材に
積⽔化成品の⾼い樹脂改質技術
積水化成品は、創業以来培ってきた世界トップレベルの発泡・重合、樹脂改質技術を基軸に、さまざまな先端技術を融合して付加価値の高い製品やサービスを提供しています。気候変動や海洋プラスチック問題などの地球全体の環境課題に対して、2030年までに全製品を構成する使用原料の50%以上をリサイクル材料や生分解プラスチックもしくはバイオマス由来プラスチックに置き換えるという目標を掲げ、環境に配慮した新素材の開発を加速しています。

⽣分解性プラスチックのトータルソリューションを提供
ハイケムの⽇中における原料調達とマーケット開拓⼒
ハイケムは中国最大のPLAメーカー、安徽豊原集団有限公司(豊原集団)と事業戦略パートナーシップ契約を締結するなど、生分解性プラスチックのマーケット開拓にいち早く取り組んでまいりました。また、PLAだけでなくポリブチレンアジペート/テレフタレート(PBAT)や海洋分解性樹脂PHBVなど合計7種類の生分解性プラスチックを輸入販売する体制を構築しています。また、2021年12月には、次世代のPLA素材「HIGHLACT®(ハイラクト®)」を発表し、アパレル向けのPLA繊維の開発にも取り組んでいます。

PLAによるIBM製品を昨年のK2022展(ドイツ)
⽇精樹脂ブースにて実演、披露
現在、気候変動や海洋ゴミ問題などの地球全体の環境課題に対して、企業活動を通じた取り組みが必要とされる中、3社では特に、PLA材料や利用技術の開発・市場展開を行い、新たな価値創造に取り組み、持続可能な社会の実現に向けたソリューション提案を行っています。その実用化事例として、昨年10月ドイツ・デュッセルドルフ市にて開催された、国際プラスチック・ゴム産業展 K2022において、日精樹脂展示ブース内でIBMによるボトル成形を実演しました。
今回実演したIBMとは、ボトル成形に多用されている専用のブロー成形機を使用するのではなく、汎用の射出成形機とIBM専用金型によって1工程でボトル製品の成形が可能な革新的な成形法で、そこに3社共同開発のブローグレードPLA材料を使用しました。しかもボトルにはインモールドラベリングによってPLA製ラベルの装着も同時に行い、PLAオール100%の成形実演を実現しました。
PLAボトルはコンポスト内に廃棄後、水と炭酸ガスに分解される、環境負荷低減が可能な素材として使用することができます。

 日精ブースでの実演の様子

▲日精ブースでの実演の様子

PLA製ボトル

▲PLA製ボトル

今後の展開
3社は、持続可能な社会の実現に向けて、CO2 排出量削減と環境に貢献する製品の創出に取り組んでいます。
地球環境への課題解決に向けて、サーキュラーエコノミーへの移行は必須であると認識しています。
天然資源の使用量をできる限り削減し、既存の資源を有効活用して社会経済活動を循環するという考えのもと、広くソリューションを提案していきます。