日本モレックス、最小50AWGの極細電線をはんだ付けする自動化技術「マイクロターミネーション」を発表

2019年2月18日 – 世界トップクラスのコネクターメーカーである米モレックス社の日本法人・日本モレックス合同会社(本社:神奈川県大和市、社長:梶 純一)は、これまで熟練者の手作業に頼っていた極細電線のはんだ付け工程を自動化した「マイクロターミネーション技術」を発表しました。

極細電線をはんだ付けする自動化技術マイクロターミネーションを発表モレックスのマイクロターミネーションは、最小50AWG規格(直径約0.025mm、0.01mmピッチ)の極細電線を複数本並べたマイクロリボンケーブルをFPCなどの電子回路基板にはんだ付けする技術です。本技術は、電線被覆材の除去などの前処理とはんだ付け工程の多くを自動化した独自の装置によって、品質安定性や量産性を実現するものです。

近年、各種電子機器の小型化に伴い、実装される電子部品の小型化が進んでおり、超小型コネクターと電線の電気的な接続はますます困難になっています。通常、42~50AWGの極細電線が用いられた端子は手作業ではんだ付けされ、はんだ接続された端子は取り外しできません。モレックスのマイクロターミネーション技術は超狭ピッチのFPCインターポーザ(中継基板)を用いることで、端子の取り外しが可能となります。本技術によって多くの手作業が不要となり、作業にかかる時間とコストを削減することが期待されます。

マイクロターミネーション技術はモレックスのTemp-Flex高密度マイクロリボンケーブルのほか、各種電線で利用可能です。モレックスではスマートフォンやウェアラブル機器といったモバイルデバイスにおける基板や電線の接続用途に向けて需要開拓を図ります。

マイクロターミネーション技術の主な特徴

  • 極細電線をはんだ付けしたFPCインターポーザを利用して小型FPCコネクターと接続可能なほか、ASIC(特定用途向け集積回路)への直接接続も応用可能
  • 迅速で正確な処理や優れた接続性に対応
  • 量産を想定した概念実証に対応可能なフレキシブルプロトタイピング
  • カスタム設計の専用冶具と専用部材を利用することで、微細設計に対応可能

マイクロターミネーション技術は、スマートフォン、スマートグラス、バーチャルリアリティーヘッドセット、デジタルテキスタイル(スマートクロージング)、ウェアラブル機器のほか、医療機器に適しています。

詳しい情報は、弊社ウエブサイト www.japanese.molex.com/link/microterminations.html をご覧下さい。