ソルベイ、米テキサスとベルギーのPPS工場でマスバランス方式による生産の認証を取得

  • マスバランス方式による新しい製品ポートフォリオは2023年中に全世界に提供を開始

ブリュッセル・ベルギー、2023927日 – ソルベイは、米テキサス州ボーガーのポリフェニレンスルフィド(PPS)製造工場と、ベルギーのカロ・ベーフェレンに保有するライトン® PPS ECHOコンパウンド工場が、世界的に広く認知されている国際持続可能性カーボン認証(ISCC PLUS1)制度に基づくマスバランス(MB2)方式による生産の認証を取得したことを明らかにしました。

これらのMB方式により生産された製品は、バージンのPPS樹脂と同等の技術的特性と品質を示すため、導入に際して再度の検証が必要ありません。そのため、より持続可能で環境に配慮した材料へのスムーズかつ確実な移行を求めるメーカーにとって、バイオサーキュラー原料を使用したPPS製品は理想的な材料です。

ソルベイのE-モビリティおよびサステナビリティマーケティング部門のマネージャーを務めるYsée Génotは、「ソルベイのマスバランス対応PPSグレードは、加工性や最終用途における性能を損なうことなく、Scope 3(スコープ3)の排出量3とカーボンフットプリントの削減に努めるお客様の積極的な取り組みに応えるものです」と、コメントしています。

ライトン® PPSコンパウンドは、自動車、電気・電子機器、家電製品で広く使用されており、特に高い熱的および機械的性能の要件を満たします。このコンパウンドは、長年にわたり金属や熱硬化性樹脂を置き換えることで低燃費化とコスト削減を実現し、部品統合を推進してきた歴史を有しています。

より持続可能な未来の実現に向けたソルベイのサステナブルソリューションは、IPF Japan 2023(11月28日~12月2日、幕張メッセ)のソルベイブース50010にてご紹介いたします。

ライトン®は、ソルベイ社の登商標です。

ソルベイ_米テキサスとベルギーのPPS工場でマスバランス方式による生産の認証を取得


1 ISCC PLUSは、欧州委員会の再生可能エネルギー指令 IIRED II)の枠組みに属さない規制対象外の市場向けに、循環型製品およびバイオベース製品、再生可能エネルギー、食品、飼料、バイオ燃料に関する自主的な認証を提供しています。この認証は、農業や林業、バイオ廃棄物、残留物、再生可能材料やリサイクル材料など、循環型経済やバイオエコノミーに貢献する原材料および原料を対象としています。

2 マスバランス(MB)方式を取り入れた再生可能原料やリサイクル材料による製造。ISCC PLUSの原則に従ったMBのコンセプトは、世界的に認知された業界標準となっており、材料および最終製品内の循環型原料および再生可能原料における持続可能性の割合を追跡する一連のルールを定義し提供しています。これにより、認証を取得した材料を使用する企業は、ソルベイのライフサイクルアセスメントの算出結果に基づいて材料組成のカーボンフットプリント削減を宣言することができ、企業経営者は消費者に対する持続可能性の強化を文書に表すことができます。

3 温室効果ガス(GHG)プロトコルの枠組みにおいて、Scope 1は企業内の生産プロセスによる直接排出、Scope 2は調達したエネルギーからの間接排出、Scope 3は材料供給、梱包、輸送など、生産活動の上流および下流で排出されるすべての間接排出を指します。