サウスコ、 人間工学的な使いやすさを高める「位置決めソリューション」を 医療機器向けに展開

サウスコ AV-D25コンスタントトルクディスプレイマウント

[大阪]  2015年5月27日 – ロック、ラッチ、ファスナ、ヒンジ、ポジショニングテクノロジーや電子アクセスなど各種アクセスソリューションの世界的なリーディングサプライヤーであるサウスコ社の日本法人サウスコ・ジャパン株式会社(大阪市此花区/代表取締役 渡邉哲哉)は、人間工学的な使いやすさに対する設計ニーズが高まる医療機器産業に向け、これらのニーズに適合するヒンジやマウントアーム、コントロールアームといった位置決めソリューション製品の用途開拓を積極化する。

サウスコ E6/ST一定トルク埋め込みヒンジ

医療機器の設計ニーズに適合する位置決めソリューション

近年、画像診断機器、医療用カート、電子カルテ端末といった医療機器では、設計ニーズとして人間工学的な使いやすさへの関心が高まっている。2011年に米FDA(米国食品医薬品局)は、人間工学を適用した医療機器デザインに関するガイドラインを発行し、機器設計の改善に注力し始めている。このFDAガイドラインでは、操作性、サイズ、可搬重量、汚染保護を目的とした洗浄容易性など医療機器デザインにおける検討事項が示され、現在多くのエンジニアによって人間工学に基づいた操作性に優れる医療機器の開発が進められている。医療従事者や医師が携わる日々の作業を改善するには、医療機器が簡単で快適に操作できるよう設計されることが重要である。今後サウスコ・ジャパンでは、液晶モニターの固定や角度調節に利用する「ディスプレイマウント」製品、ドアやパネルの開閉を任意の位置で保持する「ヒンジ」製品を軸に、海外市場での採用実績など顧客への情報提供を通じ、同社ポジショニングテクノロジーを駆使した位置決めソリューションの国内市場開拓を進める。

人間工学的な使いやすさを向上

定トルク(コンスタントトルク)技術を利用した位置決めソリューションは、人間工学的な使いやすさに加え耐久性の向上にも寄与する。同技術を採り入れた高品質で性能実証済みのディスプレイマウントやヒンジを用いることで、ゼロドリフトを実現する高い信頼性を発揮すると共に、製品の長寿命化に向けたメンテナンス頻度の低減が可能となる。近年、タッチスクリーンやイメージングテクノロジーの普及に加え、医療機器をモバイルカートに搭載して利用するケースが増えたことから、ディスプレイ取り付けの要件が多様化している。このため快適で使い易いといった特性に加え、内視鏡検査機器など部屋から部屋への移動を前提とした用途においては、操作中や移動中に生じる振動やガタツキに対応する必要がある。国内市場開拓に当たりサウスコが注力する「AV-D25コンスタントトルクディスプレイマウント」は、傾斜回転機能を備え簡単に角度や傾きの正確な位置決めができるため、設定や操作に関わる作業時間の短縮に貢献する。このディスプレイマウント製品はディスプレイの位置決定後に締めたり緩めたりの調整が不要で、移動中も確実に固定状態を維持する。

さらに、医療機器用途においては様々なタイプのヒンジ製品が利用されている。「コンスタントトルクヒンジ」は全ての可動域に抵抗力を付与することで壁掛け型の電子カルテ端末、医療用キャビネット、重い蓋の付いた診断機器など、ドアやパネルの容易な開閉を可能にする。この他にもサウスコでは、重量物を最小の力で持ち上げ可能な「カウンターバランスヒンジ」、ドアやパネルを完全に開いた状態や完全に閉じた状態など所定位置で確実に保持する「ディテント(戻り止め)ヒンジ」などを提供している。特にサウスコの「E6/ST一定トルク埋め込みヒンジ」は可動域全体で一定のトルクを備え、ドア、ディスプレイおよびその他の取り付け部品を完全に開いた状態、完全に閉じた状態、あるいはその間のあらゆる角度で簡単に位置決めでき確実な保持が可能である。

近年、画像診断機器、医療用カート、電子カルテ端末といった医療機器は、あらゆる医療の現場で利用されている。医療機器の設計に効果的かつ効率的に人間工学を採り入れるためには機能性だけに目を向けるのではなく、快適で使いやすい機器を実現できるコンポーネントを選択する必要がある。サウスコのヒンジやマウントアーム、コントロールアームといった位置決めソリューションは、使いやすさに加え、コントロール性や信頼性を医療機器オペレーターに提供する。