SABIC、Flexible Noryl*のグレード拡大 米・欧・日本のAC/DC基準に準拠した ワイヤー&ケーブルのトータルソリューションを提供

Flexible Noryl Powercode2012年5月16日 – SABICのイノベーティブプラスチックス事業は、お客様の要望と成長をサポートするために、Flexible Noryl*(フレキシブル・ノリル)ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂のワイヤーおよびケーブル被覆用途向けのグレードを拡大したことを明らかにした。このたび追加されたのは、Flexible Noryl「WCD883」および「WCD933」の2グレードである。この高性能PPE樹脂は、ワイヤーおよびケーブル業界のお客様が要望する、DCおよびACケーブルの両用途で米国・ヨーロッパ・日本の基準に準拠する最初でそして唯一の材料ソリューションである。さらにFlexible Noryl材料は、環境に配慮した非ハロゲンでの難燃性を有し、加えて軽量で特性のバランスに優れている。この画期的な製品は、お客様がより環境に配慮したソリューションを設計可能にすると共に、単一素材で主要なグローバル市場に向けた製品を標準化させることができ、コスト低減および生産効率の向上に貢献する。

Flexible Noryl PowercodeSABICのイノベーティブプラスチックス事業で太平洋地区マーケティングディレクターを務めるマシュー・グレイは「当社のグローバル顧客である家電・事務機業界のお客様そしてそれらをサポートするワイヤーやケーブルの関連企業は、常に先を見越し、製品の環境性能向上に取り組んでいます。当社のFlexible Noryl材料は既に環境責任に対する業界基準となっています。非ハロゲンでの難燃性を特徴としたクリーン・ケミストリーのおかげで、これまで複数のワイヤーやケーブル被覆材料を組み合わせて使用してきたお客様は、Flexible Noryl樹脂だけで世界中の主要な基準すべてに対応でき、これらの材料を代替することができます。」とコメントする。

Flexible Norylの新しいWCD883およびWCD933グレードは、ACコードに対するヨーロッパのHD 21.14 S1:2003基準に準拠している。すでに現行のFlexible Noryl材料は、米国における電子機器のワイヤー材料に対する基準UL 758とフレキシブルコード・ケーブルの基準UL 62、ACコードに対するJIS(日本工業規格)の基準C8303に準拠していることから、今回の新グレード追加によって、関連するすべての主要な基準に対応可能な製品グレードが取り揃えられたことになる。

 

新しいグレードでSABICの完全なワイヤーソリューションを完成

新しいFlexible Noryl WCD883はフレキシブルACコードおよびケーブルジャケット用の押出グレードであり、ショアA硬度は88である。また絶縁被覆用途向けのFlexible Noryl WCD933も押出グレードで、ショアA硬度は93である。Flexible Noryl樹脂の全ポートフォリオは、こられ2種類の材料が加わり全18グレードとなる。

SABICのFlexible Noryl樹脂は、要求の厳しいワイヤーおよびケーブル用途に対して、環境への配慮と高性能という利点を両立している。これらはハロゲンや重金属を使用せずに、UL VW-1垂直燃焼試験に準拠できる優れた難燃性を提供する。またその良好な絶縁耐力によって、さらなる薄肉化が可能になることで、電気的特性に影響を及ぼすことなく軽量化が可能となり、排出ガスの削減にも貢献する。

これらの柔軟な樹脂素材は優れた機械的および電気的特性を提供し、広範囲のショアA硬度レベルで利用でき、引っかき性や圧着性に耐える最適な柔軟性と耐久性のバランスを発揮する。またFlexible Noryl樹脂は加工性に優れており、標準的な塩化ポリビニル(PVC)の生産ラインが利用可能である。

SABICのFlexible Norylソリューションに関する詳細は、www.sabic-ip.comをご覧下さい。技術関連のお問い合わせに関しては、www.sabic-ip.com/prtechinquiryからご連絡下さい。

* SABICイノベーティブプラスチックスIP BVの商標です。
SABICはSABICホールディングヨーロッパ B.V.の商標です。