米ピュロライト、医薬品原薬およびライフサイエンス製品の需要拡大に対応するため米国に新工場を建設

東京 – 2020年11月24日 – イオン交換樹脂および分離剤の専業メーカーである米ピュロライト(日本法人:ピュロライト株式会社、社長:太安文夫、本社:東京都中央区)は、近年の世界市場における医薬品原薬(API)およびライフサイエンス製品の需要拡大に対応するため、新たに医薬品原薬工場と抗体医薬精製向け分離剤工場を米国に建設し、生産能力を大幅に拡大することを明らかにしました。

新設工場は、米国ペンシルベニア州キング・オブ・プルシアにある米国本社の近郊において、2021年上半期から建設が開始されます。新設工場には医薬品原薬製造に向けた2つのクリーンルームと抗体医薬精製用分離剤の基材となるアガロース樹脂の製造工場が含まれます。現在ピュロライト社は、ルーマニア工場に4つの医薬品原薬製造用クリーンルーム、英国工場に抗体医薬精製向けアフィニティークロマトグラフィー用分離剤のプロテインA担体「Praesto®(プレスト®)」の製造工場を保有しています。今後ピュロライト社は、米国工場の新設によって医薬分野への安定供給を確保し、世界的な需要拡大に対応します。

ピュロライト社は、約40年にわたる医薬品原薬の製造販売の実績があり、主に高カリウム血症と高脂血症に向けた医薬品原薬および一部の賦形剤を製造しています。

プロテインA担体「Praesto®(プレスト®)」は、英国工場にて世界市場の約3割に相当する生産能力を有していますが、米国工場の完成後にはその生産能力が大幅に拡大することとなり、急拡大するバイオ医薬品市場に対応します。また米国新設工場には、アガロース樹脂の「ジェッティング(Jetting)」重合製造方法を用いた製造ラインも建設されます。プロテインA担体「Praesto®(プレスト®)」は現在200件以上の臨床試験および開発案件に使用されており、独自のジェッティング技術を用いて製造された「Praesto® Jetted A50」は、コロナ感染治療の中和抗体治療薬の製造プロセスに実装されています。