日精樹脂工業、ハイサイクルフープ成形に最適な 電気式竪型射出成形機を商品化

TH20E2VE2011年10月20日 – 日精樹脂工業㈱(社長・依田穂積、本社・長野県埴科郡坂城町)は、このほど、ハイサイクルな小物フープ成形に最適な電気式竪型射出成形機「TH20E2VE」のモデルチェンジを実施、10月25日から幕張メッセで開催される「IPF2011」に出展し、同モデルの受注を開始します。

日精では、同モデルをベースとした「ハイサイクルフープ成形システム」として「IPF2011」で実演を行います。

情報端末やタブレットPCに代表される各種IT機器や家電などの生産拠点として、いまや“世界の工場”としての地位を確立した中国においても、人件費の高騰、沿岸部での人材不足などの課題を抱えており、自動化のニーズは急速に高まっています。このため、「汎用、安価な自動化システムにも対応可能で、かつハイサイクルな小型竪型成形機」をコンセプトに、今回のモデルチェンジを実施しました。

「TH20E2VE」は、型締力196kN(20トン)の単動方式型締機構とセンター射出(成形機に対して垂直射出)の射出機構を組み合わせた竪型機で、単動方式は金型の上型が上下動作するのが特長で、リード端子などを連続成形するフープインサート成形、特に前処理としてリード端子の三次元的な曲げ加工や後処理を必要とする自動成形システムなどに最適な成形機です。

本機の特長は、
①射出速度500mm/秒の高速仕様を追加したことで、成形サイクルの短縮とともに、微細精密部品への対応など成形領域を拡大しました(従来は300mm/秒の標準仕様のみ)。
②サーボモータ駆動のため、スムーズな型開閉動作と優れた型停止位置精度を実現。各種インサート成形におけるワークの着座不良や製品取出しエラーを解消できます。
③金型の変形や変位を極力少なくした高剛性のダイプレート設計です。
④最適容量のACサーボモータを搭載し、省エネルギー化を図るとともにランニングコストを大幅に低減しています。
⑤前後工程を含めた自動成形システムにフレキシブルに対応可能な省スペース、コンパクト設計です。

本機の価格は、消費税別で、1,350万円。
年間約20台の販売を見込んでいます。