ハネウェル、低GWP製品群の使用による世界の温室効果ガス排出削減量予測を発表、昨年発表の削減量予測を36%向上

  • 過去1年間にSolstice®(ソルスティス)低地球温暖化係数(GWP)製品工場を米国に2拠点開設
  • 多岐に渡る様々な用途の産業で、17社との長期製品供給契約を締結
  • Solstice製品群の使用で削減されたCO2相当量が一目で分かるウェブサイトを開設

Honeywell-logo[東京]  2015年10月22日 – ハネウェル(NYSE: HON、日本法人 ハネウェルジャパン株式会社/ 東京都港区/ 代表取締役社長 木下靖博)は、10月15日に米ホワイトハウス(大統領官邸)にて開催された地球温暖化防止についてのイベントにて、同社の低地球温暖化係数(GWP)製品群が世界的な採用の増加により、2025年までに4億7,500万トン CO2相当量の地球温室効果ガスの削減に寄与すると発表しました。これは、自動車1億台が1年間に排出するCO2量に相当します。

同イベントは、米国政府高官および産業界各社が集い、地球温暖化低減目標ついての進捗を報告、発表するものです。

ハネウェルがこの度発表した削減予測量は、昨年に発表した予測量に比べ36%向上しました。昨年ハネウェルは、冷房機器向けの冷媒やエアゾール向け噴射剤として使用されている高い地球温暖化効果を持つハイドロフルオロカーボン類(HFC、『代替フロン』)の生産量を削減していく方針を発表しています。

ハネウェルフッ素化学品事業副社長兼ゼネラルマネージャーのケン・ガイヤーは、「ハネウェルは、過去1年の間に、HFCを代替する低GWPソリューションであるSolstice®(ソルスティス)製品群の生産施設を米国に2ヶ所開設し、また幅広い用途産業のお客様17社と長期製品契約を締結しました。ハネウェルは環境に配慮した技術への継続した強いニーズに応え、新規生産施設への投資を継続します。」とコメントしました。

2014年9月にハネウェルは、低GWPの冷媒、断熱材用発泡剤、エアゾール用噴射剤および溶剤製品の生産量を増加し、2020年までにHFC類(『代替フロン』)の生産量をCO2相当排出量ベースで50%の削減を目指す方針を発表しました。過去1年間に世界で出荷されたSolstice低GWP製品群は、1千万トンCO2排出量相当のHFC類の置き換えを実現しました。

また、ハネウェルは、Solstice製品群の使用により削減されたCO2相当排出量を随時アップデート表示するウェブサイト(www.Honeywell-climate-ticker.com)を開設しました。Solstice製品群のGWPは、CO2と同等もしくはそれ未満で、従来のフロン製品に比べこれを99%低減します。

ハネウェルはサプライヤーと協働し、Solstice製品群の研究開発や生産能力の拡張に向け総額9億ドル規模の投資プログラムを実施しています。現時点で既に5億ドル相当の投資が完了し、今後の新製品のサポートに向け、この度およそ4億ドルの投資計画が決定されました。

前出のガイヤーは、「EPA(米環境保護庁)が最近提示した法案は、HFCの使用削減に向けた取り組みと、Solsticeのような革新的かつ新しい技術の開発・採用を支持しています。」とコメントしました。

ハネウェルが開発したハイドロフルオロオレフィン(HFO)類は、CO2と同等もしくは未満と非常に低いGWPで、高い環境配慮性を有しており、日本ではノンフロンに分類されています。 HFC類(『代替フロン』)を代替するHFOを採用したSolstice製品群は、エネルギー効率や安全性に優れ、またオゾン破壊係数ゼロかつ非常に低いGWPを特徴とします。

ハネウェルSolstice(ソルスティス)の主なノンフロン製品は、カーエアコン向け冷媒「Solstice yf」(HFO-1234yf)、エアゾール向け噴射剤「Solstice噴射剤」、フォーム用発泡剤「Solstice LBA(液状発泡剤)」および「Solstice GBA(ガス発泡剤)」、産業用溶剤「Solstice機能性溶剤」で、これらは米国ではEPAによりSNAP(重要新規代替品政策)対象製品に指定されています。HFO-1234yfは、世界で既に700万台以上の自動車に導入されており、今後の導入拡大によって、自動車3千万台が永久的にもたらす環境負荷を削減する効果が見込まれています。

ハネウェルのフッ素化学品事業部は、産業をリードする低GWPのHFO製品に加え、世界の大手空調冷凍冷蔵機器で採用されているODPゼロ冷媒、省エネ性能に優れた断熱フォーム向け発泡剤、ガソリン製造および製鉄向けフッ化水素酸や、核燃料向けプリカーサなどを製造、供給しています。

ハネウェルが提供する全ての製品・ソリューション・サービスのうち、約5割はエネルギー効率性に特化したものです。低GWP製品群の開発・生産のほか、ハネウェルではプログラム式サーモスタット、エネルギー管理システム、ターボチャージャー、グリーン燃料、産業制御や軽量化航空機用部品などを製造しています。例えば、現時点において米国でハネウェルの製品・ソリューションを民生、商業、産業、運輸などの分野で包括的に導入した場合、米国内のエネルギー需要を20~25%低減することができます。

名称 大気寿命 地球温暖化係数(GWP)
ハイドロフルオロオレフィン(HFO、ノンフロン)
HFO-1234yf 0.5 日 1未満
HFO-1234ze 16.4 日 1未満
HFO-1233zd 26 日 1
ハイドロフルオロカーボン(HFC、代替フロン)
HFC-134a 13.4 年 1,300
HFC-152a 1.5 年 138
HFC-245fa 7.7 年 858
HFC-125 28.2 年 3,170
二酸化炭素
CO2 5~200 年 1

 

ハネウェル パフォーマンス・マテリアルズ・アンド・テクノロジーズ(PMT)は、最先端素材およびプロセス技術の開発と製造分野における世界的なリーダーです。アドバンスド・マテリアルズ事業では環境にやさしい冷媒や、防弾ベスト、ナイロン、コンピュータチップ、医薬品包装向け素材など、幅広いさまざまな高機能製品を製造しています。UOP (www.uop.com) が開発したプロセス技術は、ガソリン、ディーゼル、ジェット燃料、石油化学製品、再生可能燃料を効率的に生産するための基礎技術として世界中のほとんどの精製業者で採用されています。プロセス・ソリューションズ事業(HPS、www.honeywellprocess.com)は、業界のパイオニアとして石油&ガス、石油精製、パルプ&紙、産業用発電、化学および石油化学、バイオ燃料、ライフサイエンス、金属、鉱業の諸産業に向けオートメーションコントロール、計装とサービスを提供しています。

ハネウェルインターナショナル(www.honeywell.com)は、フォーチュン(Fortune)100社にノミネートされた、テクノロジーおよび製造分野におけるトップレベルの複合企業であり、航空宇宙分野の製品およびサービス、ビル/住宅/産業用の制御テクノロジー、ターボチャージャー、パフォーマンスマテリアルズなどを世界中のお客様に提供しています。ハネウェルのニュース・詳しい情報は、www.honeywellnow.com をご覧ください。

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