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高耐熱性Ultem*樹脂が米バイタリティ・フードサービス社の
最新コーヒーマシンに採用

システムコスト削減に寄与

Vitality
SABICイノベーティブプラスチックスのUltem* 1000樹脂を使用したバイタリティ・フードサービス社の少量吐出ポンプ

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2010年1月25日

SABICイノベーティブプラスチックスの高耐熱性Ultem* 1000(ウルテム:ポリエーテルイミド・PEI)樹脂が、オフィスやレストラン向け飲料 および飲料ディスペンス装置を手掛ける、米バイタリティ・フードサービス社の最新コーヒー・ディスペンサーに、少量吐出ポンプ部品素材として 採用された。バイタリティ社では、Ultem樹脂の高耐熱性、高剛性および寸法安定性と新たな高効率2色射出成形技術を組み合わせることで、 部品統合やサイクルタイムの低減、生産効率の向上を達成している。Ultem樹脂は、高強度に加えオーバーモールドされたシリコーン樹脂との 結合耐久性を発揮することから、優れた部品精度と安定した吐出能力を実現し、同社の既存市場における競争力強化や新市場開拓を後押しする。 SABICイノベーティブプラスチックスの高機能樹脂分野における技術革新は、バイタリティ社をはじめ様々な顧客に対し、全体的なシステムコスト 低減に寄与している。

バイタリティ社のエンジニアリングディレクターであるリック・バロン氏は、「このプロジェクトの結果にとても満足しています。 成功の大きな要因は、Ultem樹脂の高機能特性と2色成形の効率性です。」と述べており、「私たちは、サイクルタイムを3分の2に削減し、 生産性を大きく高めることができました。これらは現在の経済環境下において非常に重要です。また私たちは、SABICイノベーティブプラスチックス のおかげで、競争の激しい業界において、製品の市場投入期間を短縮することの重要性に気付かされました。正確、新鮮で一貫性を持ち 費用対効果に優れた当社の新しい飲料ディスペンサーは、新規市場参入への手助けとなります。この新たなポンプは、当社に真の競争力を 与えてくれます。」と話している。

この2部品からなる少量吐出ポンプの製造に当たり、成形加工業者であるダイモテック社は、シリコーンとの結合性を強化するため、 予め紫外線処理を施したUltem樹脂を用いて2色射出成形を行った。Ultem 1000樹脂を180°Cの高温で加工することで、熱が非常に素早く シリコーンを硬化させると共に確実な結合力を生み出す。この方法により、他樹脂では2分以上かかるサイクルタイムを、1分に短縮する ことができる。

SABICイノベーティブプラスチックス、北アメリカ担当ゼネラルマネージャーのスコット・ファロン氏は「SABICイノベーティブプラスチックスは、 常に顧客と密接に協力して作業を進めており、いち早く顧客ニーズを把握することで、迅速な対応が可能です。」と、話しており 「このポンプは、要件仕様が厳しく非常に課題の多い部分でしたが、Ultem樹脂は最適な素材でした。非常に高機能で柔軟性に優れる Ultem樹脂は、バイタリティ社の生産効率向上、部品統合や高品質化に加え、全体的なシステムコストの大幅な低減に貢献しています。 今回のプロジェクトは、携わった全ての企業にとって素晴らしい成果が残せました。」

香り高いコーヒー:システムコストの低減と高品質化に貢献するUltem樹脂

バイタリティ社は当初、このポンプの本体に汎用樹脂の使用を検討していたが、液状シリコーンを硬化させるために必要な高い金型温度 により、予定していた樹脂には歪みが生じてしまった。さらに、2つの金型を必要とするオーバーモールドは、工程間在庫、労働力や資本投資に 追加コストがかかってしまう。

このため同社は、米食品医薬品局(FDA)やEUの食品接触基準に準拠し、217°Cのガラス転移温度と高強度を発揮するUltem 1000樹脂の 採用を決めた。Ultem樹脂が持つ高耐熱性、高剛性および寸法安定性は、不要な作業と金型を用いずに済む2色成形に不可欠だった。

Ultem樹脂にシリコーンをオーバーモールドする重要な利点は、部品統合にあった。柔軟なポンプチャンバー、注入口のピンチバルブ、 抽出口およびノズル挿入口のシーリング部品、LEDによる売り切れサインの表示窓といった複数の機能要素がポンプ本体に統合されている。 さらに、結合部分に隙間がなく耐久性に優れ、装置内部への酸素流入を防ぐことで、コーヒーの鮮度と香りを保つことができる。

Ultem樹脂の高剛性と寸法安定性は、ポンプ・ストローク毎に0.4mlを吐出可能な部品の正確性にも寄与している。この精度は、一杯毎の 一貫した品質を生み出すことで、消費者の満足度向上に加え、この飲料ディスペンサーを用いるレストランや事業所でのコーヒー生成量の 安定化に貢献する。

* SABIC Innovative Plastics IP BV の商標です。


SABICイノベーティブプラスチックス社について:

SABICイノベーティブプラスチックスは、熱可塑性エンジニアリングプラスチックスのグローバルサプライヤーであり、75年にわたり、 顧客が直面する大きな課題を解決する画期的なソリューションを提供してきました。現在SABICイノベーティブプラスチックスは、数十億ドル規模の 企業であり、25か国以上に事業展開し、全世界で9,500人を超える従業員がいます。SABICイノベーティブプラスチックスは、顧客との コラボレーションや、新たなポリマー技術、グローバルアプリケーション開発、加工技術、および環境に配慮したソリューションへの継続的な 投資により、自動車、エレクトロニクス、建築/建設、輸送、医療などの幅広い市場をターゲットに、今後もプラスチックス業界のリーダーで あり続けます。当社の幅広い製品ポートフォリオには、熱可塑性プラスチックス、コーティング、特殊コンパウンド、フィルム、シートなどが あります。SABICイノベーティブプラスチックスは、世界の5大石油化学製品メーカーの1つであるサウジ基礎産業公社 (Saudi Basic Industries Corporation: SABIC)の100%子会社です。


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