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LSG Sky Chefs社とNorduyn社の共同設計による最新超軽量機内食カートにUltem樹脂 およびNoryl樹脂が採用

SkyChef
SABICイノベーティブプラスチックスのUltem*樹脂およびNoryl*樹脂を使用し、 クリスタルキャビン賞の最終選考に選出されたNorduyn社の機内食カート

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2010年5月31日

SABICイノベーティブプラスチックスの高機能で軽量な樹脂製品群は、航空機産業の発展を促進する。 同社の高機能素材は、LSG Sky Chefs(LSGスカイシェフ)社とNorduyn(ノルデュイン)社が開発した 最新の超軽量機内食カートに採用され、航空機の消費燃費および排出ガスの低減に貢献している。 LSG Sky Chefs社は、世界最大の機内サービス・プロバイダーである。またNorduyn社は、民間航空機用 の革新的なギャレーおよびキャビン製品の設計製造を手掛けている。同機内食カートは、外装やドアラッチに 耐UV性に優れたUltem*樹脂、フレーム等の部品には優れた耐久性を持つNoryl*樹脂を使用しており、 去る5月18日〜20日まで独ハンブルクで開催の「航空機内装エキスポ2010」においてSABICイノベーティブプラスチックス およびNorduyn社とLSG Sky Chefs社ブースで展示紹介された。

SABICイノベーティブプラスチックスの輸送機器産業マネージャーのヒルマー・バッカーは、 「SABICイノベーティブプラスチックスは、革新的な素材の開発に注力しており、航空機業界における 顧客の成長と成功に大きく貢献しています。私たちは、軽量化による化石燃料の使用量削減、 新しく高機能な材料による性能向上、そして将来の航空機内装用途における安全性の向上や新たな設計の 可能性を切り開く最新技術を提供します。」と話している。

最新の機内食カート

LSG Sky Chefs社とNorduyn社の共同設計により開発されたこの新しいフルサイズおよびハーフサイズ 機内食カートは、Noryl樹脂を金属代替材としてフレームやその他の重要部品に使用しており、 最大40%の軽量化に加え、部品点数を3分1に削減することに成功した。さらに、この高機能熱可塑性樹脂は、 ハロゲンフリー難燃性(FR)や連邦航空規則(FAR)25.853に準拠した業界最高のFST(難燃、発煙、毒性) 特性による優れた安全性能を提供する。この他にNoryl樹脂が採用された理由として、優れた 加水分解安定性や低比重、また航空機用途における数多くの採用事例などがあげられる。

Ultem樹脂は、優れた耐UV性を持つためフレームをサポートする部品などの外装部品に使用されると共に、 調色が可能であることから機内食カートを各航空会社のブランドカラーで製造することができる。 同素材は、FAR 25.853およびOSU 65/65放熱基準に準拠する。さらにUltem樹脂は、優れた耐衝撃性や 耐薬品性を持つため、度重なる衝突や日常のクリーニングといった日々の使用に耐えることができる。

LSG Sky Chefs社エンジニアリング部門のトーマス・コーラーは、 「当社の最新機内食カートの設計において、超軽量、高耐久性、耐薬品性や耐熱湯性に加えて、 各種法規制に準拠し部品統合が可能な高機能素材が必要不可欠でした。」としており 「SABICイノベーティブプラスチックスは、まさに私たちの求めているものを提供してくれました。 Ultem樹脂とNoryl樹脂は、当社の品質基準をすべて満たすだけでなく、システムコスト全体を押し 下げることで、大幅な生産効率向上に寄与しました。そして、軽量化によって排出ガス低減に向けた 燃料消費量を削減するなど、環境保護にも貢献します。」と述べた。

さらに、多岐に亘る樹脂ソリューションに加え、SABICイノベーティブプラスチックスは、 グローバル・アプリケーション・テクノロジーセンター(GApT)を通して、最低10年のクリーニング サイクルに相当する耐薬品性能試験、食品による汚れやUV安定性に関する試験、カスタムカラーマッチング といったサービスを提供した。

無駄を省いた機内食カートによる航空機の軽量化

LSG Sky Chefs社とNorduyn社は、設計の最適化と最新技術の応用によって、これまでの機内食カート設計 を一新した。その結果、最新の機内食カートは、軽量化および耐用年数の延長を実現している。 Ultem樹脂とNoryl樹脂を採用したことで、設計通りに製品を作り上げることができ、想定通りの軽量化、 FST性能、着色性、洗浄工程に対する耐久性、部品統合も可能となった。Norduyn社のビジネス開発ディレクター であるパトリック・フィリップスによると「この設計により、航空機産業やサービス・プロバイダーは、 大幅なコスト削減が可能となります。新たな機内食カートは、可動部品を削減することでメンテナンス時間を 短縮し、部品在庫や管理の簡略化に貢献します。」と述べた。

最新の機内食カートは、Noryl樹脂によって成形されたフレームや部品、Ultem樹脂によって成形された フレームやドアラッチを採用することで、フルサイズユニットの重量を16kg、ハーフサイズユニットを9.9kg までに、それぞれ最大40%削減している。Noryl樹脂の比重は1.1と低く、航空機産業で使用されている 熱可塑性樹脂の中でも最も低い材料の一つである。重量の軽減は、燃料コストの削減に大きく寄与する。 例えば、最新の超軽量機内食カートを搭載したボーイング747の場合、機体重量を約750kg削減することができ、 これは年間50,000ユーロ(約65,000ドル)の燃料コスト削減に相当する。

Noryl樹脂とUltem樹脂は、射出成形並びに押出し成形が可能であるため、ラブ・ストリップ、 シート・トラックカバー、スイッチパネル、ケーブルガイド、電線管、壁や天井に取付けられる電子機器、 切削加工部品などの内装用途に使用することができる。

SABICイノベーティブプラスチックスのNoryl樹脂およびUltem樹脂の詳細については、 以下のサイトを参照下さい。
www.sabic-ip.com

* SABIC Innovative Plastics IP BV の商標です。


SABICイノベーティブプラスチックス社について:

SABICイノベーティブプラスチックスは、熱可塑性エンジニアリングプラスチックスのグローバルサプライヤーであり、75年にわたり、 顧客が直面する大きな課題を解決する画期的なソリューションを提供してきました。現在SABICイノベーティブプラスチックスは、数十億ドル規模の 企業であり、25か国以上に事業展開し、全世界で9,500人を超える従業員がいます。SABICイノベーティブプラスチックスは、顧客との コラボレーションや、新たなポリマー技術、グローバルアプリケーション開発、加工技術、および環境に配慮したソリューションへの継続的な 投資により、自動車、エレクトロニクス、建築/建設、輸送、医療などの幅広い市場をターゲットに、今後もプラスチックス業界のリーダーで あり続けます。当社の幅広い製品ポートフォリオには、熱可塑性プラスチックス、コーティング、特殊コンパウンド、フィルム、シートなどが あります。SABICイノベーティブプラスチックスは、世界の5大石油化学製品メーカーの1つであるサウジ基礎産業公社 (Saudi Basic Industries Corporation: SABIC)の100%子会社です。


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