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SABICイノベーティブプラスチックス、コスト効率を高め、国際規格に準拠する 太陽光発電用途向け樹脂製品

PV
SABICイノベーティブプラスチックスのNoryl*及びLexan* EXL樹脂を使用した太陽光パネル

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2010年6月3日

2010年、太陽光発電(PV:Photovoltaic)の世界全体の累積発電量は40%以上の拡大が見込まれており、 年平均の成長率は約20%(1)と予測されている。太陽光発電への需要が高まる中、 SABICイノベーティブプラスチックスは、現在話題となっているエネルギー源の普及促進に貢献している。 同社のNoryl*およびLexan* EXL樹脂は、ソーラーパネル用途での使い易さに加え優れたコスト効率を 提供し、厳しい国際規格にも準拠している。SABICイノベーティブプラスチックスの素材を用いた 関連用途には、PVフレーム(ソーラーパネルの外枠)、ジャンクションボックス(各ソーラーパネルで 発生した電気を集めて外部に送り出す箱)やコネクタがあり、さらに同社はバックシート(ソーラーパネルの 裏面を保護するシート)製品への新しいソリューションの提案も行っている。SABICイノベーティブ プラスチックスの素材は、金属代替によって部品統合などシステムの革新を促し、メンテナンスコストを 低減し、設置作業の簡素化を図ることで太陽光エネルギーの拡大に貢献する。

SABICイノベーティブプラスチックスのグローバル太陽光製品市場リーダーのアンディ・バーヘイデンは、 「太陽光発電は、現在、最も有望なエネルギー分野であり日々成長を続けています。この成長をさらに 加速させるため、SABICイノベーティブプラスチックスは、最先端PV素材によって、太陽光エネルギーの コスト効率を高め、実用的で手頃な価格で提供できるよう努力しています。将来的には、一つの成形部品に 対して「フレーム」、「ジャンクションボックス」、「コネクタ」および「バックシート」といった4種の 機能を統合したシステムを目指しています。これは、熱可塑性樹脂を用いた設計の利点といえます。 当社の製品はPV技術を再定義し、将来的な需要にも対応可能です。」と述べた。

顧客ニーズに応える独自素材

太陽光発電業界では、難燃性、耐候性、電気的および熱的特性、耐腐食性といった高機能を 持つ素材を必要としている。さらに、太陽光発電の普及に向けて、設計の最適化、軽量化、製品の長寿命化、 システムの信頼性向上などにより、システムコストの削減や導入作業の簡素化を推進している。

SABICイノベーティブプラスチックスは、c-Si(米カリフォルニア州ソーラー・イニシチアブ)や 薄膜PVシステム部品に求められるIEC(国際電気標準会議)およびUL規格を満たす独自素材を提供している。 特にNorylおよびLexan EXL樹脂は、PV素材に最適な材料として急速に注目され始めている。

Noryl*樹脂

Noryl樹脂は、低密度、広範な温度環境における寸法安定性(-40°Cから140°C)、低反り性、 優れた長期耐候性、最大2,000時間の安定的な耐湿性、優れた電気特性や耐熱性等の特性を持って おりこれらはPVジャンクションボックス用途に最適である。またNoryl樹脂は、製品の長寿命化や屋外での 使用が可能といった業界のニーズに応える素材である。自社の試験では、ガラス強化Norylおよび 非強化Noryl樹脂は、12,000時間のUV暴露試験(米フロリダ州の屋外で約10年間使用した場合と同等)において 特性の変化が見られず、現在も試験を継続している。

ハロゲン系難燃剤を使用せずに難燃性(FR)を実現しているため、様々な環境規制への準拠が 可能になる。さらに、Noryl樹脂は1.06という低比重によって、一般的な結晶性素材と比べ最大30%の 軽量化を実現できることから、ジャンクションボックス、コネクタやフレーム等に最適な素材である。

Lexan* EXL樹脂

この特殊なポリカーボネートコポリマーは、優れた低温延性(-60°Cから140°C)に加え、 長期的な耐候性や耐熱性を示すことから、PVコネクタに最適な選択肢である。

NorylおよびLexan EXL樹脂の長期的な高温特性は、105°Cから115°CにおけるUL相対温度指数(RTI)で 実証されている。両製品共にULイエローカードが用意されており、UL94 V-0、CTIクラス、f1および 5V-Aといった各種要件に適合する。

成形工程においてNorylおよびLexan EXL樹脂は、金属や結晶性樹脂に比べ寸法安定性や生産性が高く、 サイクルタイムを最大20%低減することができる。

その他の有望な素材

また、Ultem*樹脂およびLNP*特殊コンパウンドも内部接続箱や特殊コネクタに採用が進んでいる。 これらの用途では、温度環境が最高180°C以上まで上昇することがあるため、より厳しい寸法安定性が 求められている。Ultem樹脂およびLNPコンパウンドは、PVを手掛ける主要メーカーで採用されている。

SABICイノベーティブプラスチックスの最先端太陽光発電樹脂技術の詳細については、 以下のサイトを参照下さい。
www.sabic-ip.com

(1)「A Bright Future Shines on the Solar Photovoltaic Electricity Market」、 欧州太陽光発電産業連盟プレスリリース、2010年4月12日

* SABIC Innovative Plastics IP BV の商標です。


SABICイノベーティブプラスチックス社について:

SABICイノベーティブプラスチックスは、熱可塑性エンジニアリングプラスチックスのグローバルサプライヤーであり、75年にわたり、 顧客が直面する大きな課題を解決する画期的なソリューションを提供してきました。現在SABICイノベーティブプラスチックスは、数十億ドル規模の 企業であり、25か国以上に事業展開し、全世界で9,500人を超える従業員がいます。SABICイノベーティブプラスチックスは、顧客との コラボレーションや、新たなポリマー技術、グローバルアプリケーション開発、加工技術、および環境に配慮したソリューションへの継続的な 投資により、自動車、エレクトロニクス、建築/建設、輸送、医療などの幅広い市場をターゲットに、今後もプラスチックス業界のリーダーで あり続けます。当社の幅広い製品ポートフォリオには、熱可塑性プラスチックス、コーティング、特殊コンパウンド、フィルム、シートなどが あります。SABICイノベーティブプラスチックスは、世界の5大石油化学製品メーカーの1つであるサウジ基礎産業公社 (Saudi Basic Industries Corporation: SABIC)の100%子会社です。


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